子供時代の大長今を観ていておかしなことにいくつも気がついた。


先ず醤油が朝鮮に有ったことになっている。醤油は日本で発明されたもので朝鮮や中国には無い。温暖湿潤な気候の日本では醗酵が早くすむために雑菌が混じらず、固体部分のみそと液体部分の醤油が明確に分離される。そこで日本独特のみそと醤油が発達したのである。


一方寒冷乾燥した気候の朝鮮や中国では醗酵の進行が遅い、そのためいろいろな雑菌が混じって、醗酵がうまくいかず、固体部分と液体部分が明確に分離されないものが出来上がる。これがテンメンジャンやコチュジャンに使われるジャンという調味料である。


ジャンは単独では使われず他の香辛料などと混ぜて使われる、それはいろいろな雑菌がそのときの環境によって違うバランスで醗酵を進行させるのでいつも同じ味が再現できないからである。つまり日本のみそほど完成度が高い調味料ではないのである。


だから朝鮮に醤油はない、厳格な意味でのみそもないのである。あるのはジャンだけである。


次に、砂糖が有ることになっていたが、朝鮮には砂糖はない。砂糖の原料であるサトウキビは南方でとれる作物であり、朝鮮は中国と日本以外の国や地域からの貿易を認めていなかったからである。日本も黒糖や三温糖などの色のついた砂糖は生産していたが、上白糖はオランダや中国から輸入していた。もちろん朝鮮には日本を通して南方の産物も輸入されていたのだが、その中に砂糖はなかった。日本からは胡麻や胡椒などの香辛料しか輸入していなかった。


朝鮮では近代になるまで甘味料として蜂蜜が使われていた。現在でも蜂蜜は北朝鮮の高級土産品となっている。


大長今を見た人はこれが史実に基づいた歴史物語だと思っているだろう。しかし朝鮮では味噌も醤油も砂糖も無かったのに有ったことになっている。これらはいずれも日本統治時代にもたらされたものである。それなのにその事実を隠してさも朝鮮にもとからあったもののように描いている。


韓国では基本的に日本からの影響を受けた部分を徹底的に隠している。そしてそれらはもとから朝鮮に有ったものだということにしている。或は朝鮮に有ったが日本に伝わった後朝鮮で廃れたものだということにしている。だから日本から伝わったのではない元々有ったものを復活させたのだということにしている。


例えば剣道や柔道合気道などの武道、茶道や華道などの日本の伝統文化、こういったものの起源を偽っている。


今回のこともこれと同じパターンである。


こういういい加減なことは日本人の韓国人に対する不信感を生むだけなのでやめてもらいたい。