韓国のノムヒョン大統領が、小泉首相の任期中は首脳会談を行わないと決めた。半年に一度相互訪問するシャトル外交もこれで一時中断した訳だが、そもそもこの日韓シャトル外交の意味が分からない。なんで特別な案件もないのに年に2回も遭う必要があるんだろうか?


最も近い隣国同士だから?隣国同士なら何か特別な案件ができたらその段階ですぐに会いにいけばいい。ほんの1時間で行き来できるのだから。


実質的な意味のない、単に首脳同士の友好を深めるだけなら、年に2度も会うのは時間と金のむだだとしか思えない。以前は首脳外交は首脳同士の親交を深めることに意義があるとかいわれた時代もあったが、首脳同士がいくら親交を深めたところでどうせ数年でどちらも交代してしまう。日米間でも首脳同士の親交を深めたことを成果とすることが過去に有ったが、アメリカの政権が共和党から民主党に変わったとたんに日本に厳しい要求が突きつけられたことが有ったはずだ。あまり外交効果があることではない。個人的な親交より、互いの国の政策で共通の利益を見いだすことができる、国と国との信頼関係の方が遥かに重要である。


現在では実務外交が先進国の主流だ。儀礼は省いて短時間に実務的な成果を上げるのが求められる外交の姿だろう。しかし韓国ではいかに自分が相手にもてなされたかで、自分の重要度を示すステイタスになる。ノムヒョン大統領も初来日のときは日本側がフラなスタイルで親密さを演出しようとしたのに、国賓待遇にこだわったために結果として日程などにしわ寄せが出てしまった。


中国や韓国朝鮮では面子が何より重要視されるという。日本や欧米などの外交スタイルとは違う価値観で行動しているのである。こんな中身のない、日本にとって何らの国益にもならない表面的なことに日本がわざわざつきあう必要はない。もう中身のないシャトル外交などはこの際廃止して、日韓関係も何か問題が起きたらそれを解決するために実務的な外交をする、そういう普通の外交関係にしていいのではないだろうか?